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足の悩み

※掲載している内容は一例であり、すべての方に同じ効果が出るとは限りません。症状や足の状態には個人差がありますので、詳しくはご相談ください。

偏平足

偏平足(へんぺいそく)ってなに?

足の裏には「土踏まず」と呼ばれるアーチがあります。このアーチは、地面からの衝撃を吸収したり、バランスを保ったりする大切な役割をしています。

でも、このアーチがつぶれて平らになってしまっている状態を「偏平足」といいます。つまり、土踏まずがなくなって、足の裏がベタッと全部くっついてしまう状態です。

偏平足になるとどうなるの?

一見、ただの「足の形」に思えるかもしれませんが、偏平足になると体にいろいろな影響が出てきます。

  • ✔ 足の裏やかかとが痛くなりやすい

  • ✔ 長く歩くと疲れやすい

  • ✔ ひざや腰が痛くなることもある

  • ✔ 靴の内側ばかりがすり減る

  • ✔ 子どもが運動を嫌がることがある

こうした症状は「成長期の子ども」や「立ち仕事の多い大人」に特に多く見られます。

 

原因はなに?

偏平足には大きく分けて2つのタイプがあります。

  1. 生まれつき(先天性)のもの
     → 幼児期のほとんどは土踏まずがありませんが、成長とともに自然にできてくるのが普通です。
      ただし、骨や筋肉の成長に何らかの問題があると、偏平足のまま残ってしまいます。

  2. **後からなる(後天性)**のもの
     → 筋力低下・加齢・太りすぎ・履き慣れない靴・長時間の立ち仕事などが原因で、徐々にアーチが崩れてきます。

 

どうやって対策するの?

偏平足は、放っておくと体のバランスが崩れて不調の原因になることがあります。
気になる方は、以下の対策を検討してみてください。

  • ✅ 足に合ったインソールでアーチを支える

  • ✅ 足の筋肉を鍛える「タオルギャザー」などのトレーニング

  • ✅ 歩き方や姿勢を見直す

  • ✅ 痛みがひどい場合は整形外科で相談を

外反偏平足

外反扁平足(がいはんへんぺいそく)ってなに?

「外反扁平足」は、土踏まず(縦アーチ)が崩れて足が平らになり、さらに足首が内側に傾いてしまう状態のことです。
単なる偏平足よりも進行した形で、骨の配列やアライメント(整列)が崩れている状態です。

特に成長期の子どもや女性、立ち仕事・運動習慣がある方に多く、
見逃されやすいものの、痛みや疲れやすさの原因として非常に多い足のトラブルです。

外反扁平足になるとどうなるの?

  • ✔ 土踏まずが完全につぶれてベタ足になっている

  • ✔ 足首が内側にグニャッと倒れている(過回内)

  • ✔ 靴の内側ばかりがすり減る

  • ✔ 立っているだけで足の内側や膝・腰が疲れる/痛くなる

  • ✔ 小中学生では歩きたがらない・走りにくいと訴えることも

放っておくと、足だけでなく膝や股関節・腰にも影響が出ることがあります。

原因はなに?

外反扁平足は、単なる筋力不足ではなく、構造的なアーチの崩れと骨格のゆがみが複合的に起こっている状態です。

  • 成長過程でアーチが形成されなかった(小児期からの偏平足)

  • 靭帯のゆるみ(柔らかすぎる関節)

  • 足首を支える筋力や支点の不安定化

  • 不適切な靴や姿勢習慣

  • 体重の増加によるアーチの潰れ

一般的な偏平足との違いは「骨の並びが崩れて、足首ごと倒れている」ことです。

どうやって対策するの?

外反扁平足への対策は、「崩れたアーチを整え、骨の並びを正しく導くこと」です。
単なるアーチサポートでは不十分で、足首の安定性まで補う設計が必要です。

✅ 踵から内側アーチ・足首まで一体的に支えるインソールの使用
✅ ヒールカップや内側ウェッジなどアライメント補正機能付きインソール
✅ 足部の安定化・ふくらはぎの強化トレーニング
✅ 靴選びの見直し(踵をしっかりホールドし、曲がりすぎない靴)
✅ 成長期の子どもには早期対応が将来の姿勢や運動能力に直結

開帳足

開張足(かいちょうそく)ってなに?

足の前側には、親指のつけ根から小指のつけ根までを結ぶ「横アーチ」があります。
この横アーチが崩れて指のつけ根が横に広がってしまった状態を「開張足(かいちょうそく)」といいます。

土踏まず(縦アーチ)だけでなく、横のアーチも足の安定や衝撃吸収に重要な役割を果たしています。

開張足になるとどうなるの?

  • ✔ 指のつけ根(母趾球・小趾球)がじんじん痛む

  • ✔ 足の前の方が広がって、靴がきつく感じる

  • ✔ 歩くと前足部が「ズーン」と重く疲れる

  • ✔ 中足骨骨頭痛(ちゅうそくこつこっとうつう)やモートン病を併発しやすい

  • ✔ 外反母趾や内反小趾の原因になることも

特にヒール・パンプスをよく履く女性や、足幅が広がってきた中高年層に多く見られます。

原因はなに?

開張足は、横アーチを支える筋力や靭帯の低下によって起こります。

  • 加齢・筋力の低下

  • 足に合っていない靴(幅が狭い・ヒールなど)

  • 立ち仕事や長時間の歩行

  • 体重増加・足指が使えていない(浮き指)

  • ハイヒールの常用(前足部への過荷重)

横アーチが崩れることで足指が踏ん張れず、足全体のバランスが悪くなることもあります。

どうやって対策するの?

開張足は、足幅の広がりを防ぎ、横アーチを支えることが重要です。

✅ 横アーチがしっかりしたインソールで前足部をサポート
✅ 足指をしっかり使うエクササイズ
✅ 足に合った靴選び(つま先に余裕があり、前すべりしにくい)
✅ 痛みが強いときは中足部のアイシングやクッション材使用

✅ 痛みがひどい場合は整形外科で相談を

​凹足

凹足(おうそく・ハイアーチ)ってなに?

「凹足(おうそく)」は、足の土踏まず(アーチ)が必要以上に高くなっている状態をいいます。
英語では「ハイアーチ(High Arch)」と呼ばれることもあります。

一見「アーチが高い=良いこと」と思われがちですが、実は足にかかる負担が大きく、さまざまな不調につながる原因になります。

凹足になるとどうなるの?

  • ✔ 足の裏の一部(指・かかと)にだけ体重が集中する

  • ✔ 歩くときや運動中に足が疲れやすく、痛みが出る

  • ✔ 足の外側がよく痛む、くじきやすい

  • ✔ タコ・魚の目ができやすい(特に前足部)

  • ✔ 靴が合わない、インソールが浮いてフィットしにくい

土踏まずが高いため、接地面が少なく、衝撃を吸収しにくい構造になっているのが凹足の特徴です。

原因はなに?

凹足は、偏平足とは逆に「足の甲が高く、アーチが過剰に形成された状態」で、以下のような原因があります。

  • 生まれつきの足の構造

  • 神経や筋肉の異常(遺伝性の要因)

  • ふくらはぎや足の筋肉の緊張・バランスの崩れ

  • 捻挫や外反足の影響で二次的に起きる場合もある

アーチが高いことで、足の構造に柔軟性がなくなり、衝撃をまともに受けやすくなります。

 

どうやって対策するの?

凹足のケアで大切なのは、「クッション性」と「バランス補正」です。

✅ 土踏まずをしっかり支えたインソール
✅ 前足部と踵にかかる圧を分散させる設計(パッド配置)
✅ 足裏・ふくらはぎの筋肉をほぐすストレッチ・リリース
✅ 歩き方の見直しや靴選びのアドバイス

✅ 痛みがひどい場合は整形外科で相談を

外反母趾

外反母趾(がいはんぼし)ってなに?

足の親指のつけ根が内側に出っ張って、指先が外側に曲がってしまう状態を「外反母趾」といいます。
見た目だけでなく、靴を履くと痛みが出たり、歩きにくくなることもある、身近で厄介な足のトラブルです。

 

外反母趾になるとどうなるの?

親指が曲がることで、足のバランスが崩れ、全体に負担がかかってしまいます。

✔ 靴を履くと親指のつけ根が痛む
✔ 親指が人差し指に重なってくる
✔ 足の裏にタコや魚の目ができやすくなる
✔ 指先で踏ん張れず、つまずきやすくなる
✔ ひざや腰、姿勢のトラブルにもつながる

特に、ヒールやパンプスを履くことが多い女性や、関節がやわらかい子どもに多く見られます。

原因はなに?

外反母趾の主な原因は、「足のアーチが崩れること」と「合わない靴を履き続けること」です。

先天的な原因(生まれつき)
 → 骨格の形や関節のゆるさによって、なりやすい人がいます。

後天的な原因(あとから)
 → 先の細い靴・ヒール・足に合わない靴を履き続けることで、親指に外向きの力がかかり続けます。
  また、筋力の低下や加齢、体重増加も進行を早める要因です。

 

どうやって対策するの?

 

外反母趾は、軽度のうちにケアすることがとても大切です。進行すると手術が必要になることもあります。

✅ 足の形に合った靴を選ぶ(つま先にゆとりを)
✅ インソールでアーチを支えて足の崩れを防ぐ
✅ 親指を広げる・動かすトレーニングをする
✅ 必要に応じて装具・サポーターを活用する
✅ 痛みがひどい場合は整形外科で相談を

​中足骨骨頭痛

中足骨骨頭痛(ちゅうそくこつこっとうつう)ってなに?

「中足骨(ちゅうそくこつ)」とは、足の指のつけ根部分にある5本の骨のことです。
この**指の付け根の骨の下側(足裏側)にある関節部分=“骨頭”**が、地面に圧迫されて炎症や痛みを起こす状態を「中足骨骨頭痛」といいます。

特にヒールやパンプス、硬い路面を歩くことが多い人に起こりやすい、足の前側の代表的な痛みの原因です。

中足骨骨頭痛になるとどうなるの?

  • ✔ 足指のつけ根がズキズキ、ジンジン痛む

  • ✔ 歩き始めや長時間の歩行で特に痛みが増す

  • ✔ 指のつけ根にタコやウオノメができている

  • ✔ 地面に足を着けるのがつらい、前足部でかばって歩く

  • ✔ モートン病や開張足と間違えられることもある

「ヒールやパンプスで前足部に体重が集中する人」「開張足・浮き指がある人」に多く見られる症状です。

原因はなに?

中足骨骨頭痛は、足の前側に過剰な荷重が集中して起こる圧迫性の障害です。原因の多くは以下の通り:

  • 開張足(横アーチの崩れ)で荷重が前に集中

  • ヒールやパンプスなどの先細り靴

  • 足指がうまく使えていない(浮き指・弱い指)

  • 長時間の立ち仕事・歩行(特に硬い床)

  • 前足部にタコ・ウオノメがあることで二次的に悪化

特に「第2中足骨」に負担が集中しやすく、そこに骨頭痛が起こるケースが多いです。

どうやって対策するの?

中足骨骨頭痛の対策には、「前足部の圧を分散すること+横アーチのサポート」が重要です。

✅ 中足部パッド(メタタタルサルパッド)入りのインソールで圧を分散
✅ 開張足・浮き指へのアプローチで荷重のバランスを整える
✅ タオルギャザーや指のトレーニングで足趾の筋力を高める
✅ 靴選びの見直し(つま先に余裕・クッション性のあるもの)
✅ 痛みが強い時期は一時的な運動量調整や患部の保護も必要

モートン病

モートン病(モートン神経腫)ってなに?

モートン病は、足の指の間を通る神経が圧迫されて、痛みやしびれが出る神経障害のことです。
特に多いのは、第3・4趾(中指と薬指)の間で、そこを押すと「ピリッ」「ジンジン」とした痛みが走るのが特徴です。

これはモートン神経腫(しんけいしゅ)とも呼ばれ、神経の炎症や肥厚によって痛みが増します。

モートン病になるとどうなるの?

  • ✔ 足指のつけ根にピリピリ・ズキズキとした痛み

  • ✔ 靴を履くと痛みが悪化する(特に細身の靴やヒール)

  • ✔ 指の間にしびれや異物感が出る

  • ✔ 中足部を圧迫すると「ピリッ」と電気が走るような痛み

  • ✔ 長く歩くとつらくなり、脱いだら少し楽になる

放置すると痛みが慢性化し、歩行に支障をきたすこともあります。

原因はなに?

モートン病は、神経が中足骨間で繰り返し圧迫されることが原因で起こります。

  • 開張足(横アーチの低下)により神経の通り道が狭くなる

  • つま先が細い靴やヒールでの圧迫

  • 中足骨骨頭部に荷重が集中する歩き方

  • 前足部の柔軟性低下や筋バランスの乱れ

  • スポーツや長時間の立ち仕事による負担の蓄積

👣 特に「開張足+浮き指+ヒール靴」という組み合わせで起きやすい症状です。

どうやって対策するの?

モートン病の対処には、「神経への圧迫を避ける設計とアーチのサポート」が必須です。

✅ 横アーチを補正するインソール+神経部位を逃す加工(モートンパッド)
✅ 前足部に荷重が集中しないよう、体重バランスを調整
✅ 開張足・浮き指への対応(足指トレーニング含む)
✅ 靴選びの見直し(幅広・前足部にゆとりがある靴)
✅ 痛みが強い場合は整形外科での**注射や画像診断(MRI)**も検討

タコ・ウオノメ

タコ・ウオノメってなに?

「タコ」や「ウオノメ」は、皮膚が硬くなって角質が厚くなる状態のことをいいます。

  • タコ(胼胝・べんち):皮膚の表面が広く硬くなって盛り上がったもの

  • ウオノメ(鶏眼・けいがん):角質が内側に食い込み、芯ができて痛みを伴うもの

どちらも足に過剰な圧や摩擦が繰り返しかかることでできる、いわば「皮膚からのSOS」です。

タコ・ウオノメになるとどうなるの?

  • ✔ 歩くと特定の場所がジンジン・ズキッと痛む

  • ✔ 靴の内側に当たる部分が硬くなってくる

  • ✔ 指の間やつけ根に芯のようなものができて痛い(ウオノメ)

  • ✔ 痛みをかばって歩き方が歪む

  • ✔ 病院やサロンで削ってもまたすぐ再発する

実は、「なぜそこにできるのか?」には、足のバランスや構造的な問題が大きく関係しています。

原因はなに?

タコやウオノメは、ただの「靴ずれ」ではなく、以下のような足の構造や歩き方のクセによって起こります。

  • 偏平足や開張足によって足裏に圧が集中

  • 浮き指や外反母趾で足指が使えていない

  • サイズが合っていない・硬い素材の靴

  • 歩行時の荷重バランスの崩れ(例:外側ばかりに体重がかかる)

どうやって対策するの?

痛みのあるタコ・ウオノメには「削る」処置も必要ですが、再発を防ぐには“原因となる圧や摩擦”を減らす工夫が重要です。

✅ 圧のかかるポイントを分散するインソール設計
✅ 足裏の接地バランスを整えるアーチサポート
✅ 靴の中で当たる箇所を緩和する局所パッドやカスタム加工
✅ 歩き方の見直しと、必要に応じた足指のトレーニング
✅ 定期的な角質ケアと保湿(サロン or セルフ)

足底筋膜炎

足底筋膜炎(そくていきんまくえん)ってなに?

足の裏には、かかとから指のつけ根に向かって伸びている厚いスジ(筋膜)があります。これを「足底筋膜」といいます。

この筋膜は、歩くときにアーチを支えたり、地面からの衝撃を吸収する重要な役割をしています。

しかし、歩きすぎ・立ちっぱなし・アーチの崩れなどでこの筋膜が引っ張られ続けると、小さなキズができて炎症を起こすことがあります。
この状態を「足底筋膜炎」と呼びます。

足底筋膜炎になるとどうなるの?

  • ✔ 朝起きてすぐの一歩目が「ズキッ」と痛い

  • ✔ 長時間立っていた後にかかとが痛む

  • ✔ 歩きはじめは痛いが、慣れてくると少し楽になる

  • ✔ 足の裏を押すと特定の場所が鋭く痛む

  • ✔ 無理をすると痛みが長引く

特に40代以上・偏平足・長時間立つ仕事の方・ランナーに多い傾向があります。

原因はなに?

足底筋膜炎の主な原因は、足底筋膜への「繰り返しの負担」です。

  • 偏平足やアーチの崩れ
     → クッション機能が低下し、筋膜に引っ張り負荷がかかる

  • 硬い床での立ち仕事や運動
     → 足裏への衝撃がダイレクトにかかる

  • 靴底のすり減った靴や合っていない靴
     → 足が本来の動きができず、筋膜に負担

  • 急激な体重増加・筋力低下
     → 足の支えが追いつかず、筋膜が耐えられなくなる

どうやって対策するの?

足底筋膜炎は、「早期対処」+「根本改善」がカギです。

✅ アーチサポート付きのインソールで負担を分散
✅ 足底やふくらはぎのストレッチ
✅ 歩き方・姿勢の見直し
✅ 痛みが強い時期は冷却や安静も重要

✅ 痛みがひどい場合は整形外科で相談を

足底腱膜炎

足底腱膜炎(そくていけんまくえん)ってなに?

足の裏には「足底腱膜(そくていけんまく)」という、かかとから指のつけ根まで伸びている厚いスジのような組織があります。
この足底腱膜が、歩きすぎ・走りすぎ・加齢・偏平足などで傷つき、炎症を起こすことを「足底腱膜炎」といいます。

特に朝起きて最初の一歩が「ズキッ」と痛いというのが典型的な症状です。

足底腱膜炎になるとどうなるの?

  • ✔ 朝起きた直後、かかとが強く痛む

  • ✔ 歩いていると徐々に痛みが引くが、長時間歩くとまた痛くなる

  • ✔ 靴を変えてから痛くなった気がする

  • ✔ 片足をかばって歩くようになる

この症状は、長時間の立ち仕事をしている方・スポーツをする方・体重が増えた方などによく見られます。

原因はなに?

足底腱膜炎は、以下のような過負荷やアーチの崩れが主な原因です。

  • 偏平足やアーチの低下
     → 足底腱膜に常に引っぱり負荷がかかりやすくなる

  • 急な運動量の増加・ランニング
     → 特に硬い路面でのトレーニングが多いとリスク大

  • 体重の増加・妊娠中
     → かかとにかかる負担が急増

  • 合わない靴(クッション性のない靴・古い靴)

どうやって対策するの?

足底腱膜炎は、放置すると慢性化しやすい疾患です。違和感を感じたら、早めの対策が重要です。

✅ アーチサポート付きのインソールで負担を分散
✅ ストレッチやタオルギャザーで足裏・ふくらはぎを柔らかく
✅ クッション性の高い靴を選ぶ
✅ 炎症が強い場合は、冷却(アイシング)や安静も大切
✅ 状態が長引く場合は医療機関へ

フライバーグ病

フライバーグ病(Freiberg病)ってなに?

フライバーグ病(フライバーグ壊死症)とは、足の中足骨(特に第2中足骨)の骨の先端が壊死して、潰れてしまう病気です。
主に10代の女性や、スポーツをしている若年者に多く見られます。

発症すると、足の指のつけ根あたり(前足部)に強い痛みや腫れが出て、歩行や運動が困難になります。

フライバーグ病になるとどうなるの?

  • ✔ 足の第2指(人差し指)のつけ根がズキズキ痛む

  • ✔ 踏み込むときに特に痛みが強くなる

  • ✔ 腫れて赤くなり、靴を履くだけでもつらい

  • ✔ 痛みをかばって、歩き方や姿勢が崩れる

  • ✔ 進行すると、骨の形が潰れて変形・脱臼のようになることも

「中足骨骨頭痛」や「モートン病」と間違われることもありますが、レントゲンで骨の壊死や潰れが確認されるのが特徴です。

原因はなに?

フライバーグ病の原因は、中足骨骨頭への繰り返しの衝撃・圧迫による血流障害と骨の壊死と考えられています。

  • 急激な運動量の増加(特にジャンプ・踏み込みの多い競技)

  • 足の形(第2中足骨が長く、荷重が集中しやすい)

  • 硬い地面や靴のクッション性不足による衝撃

  • 思春期の骨の発育段階での過負荷

 骨の壊死性疾患のひとつであり、早期発見・早期の負荷軽減がカギになります。

どうやって対策するの?

フライバーグ病は、状態に応じて「保存療法」と「手術療法」に分かれますが、初期であれば保存的な対策で十分に改善が期待できます。

✅ 中足骨骨頭の圧を逃がす“くり抜きインソール”で荷重分散
✅ 第2趾に荷重が集中しないようアーチ補正+重心コントロール
✅ スポーツの一時的な制限(特に踏み込み・ジャンプ系)
✅ 靴の見直し(クッション性があり、前足部にゆとりがあるもの)
✅ 医師と連携し、必要に応じてレントゲン・MRIでの評価

ケーラー病

ケーラー病(けーらーびょう)ってなに?

ケーラー病(Köhler病)は、子どもの足の甲の中央にある舟状骨(しゅうじょうこつ)という骨が、一時的に壊死してしまう病気です。
壊死といっても怖いものではなく、成長とともに自然に治るケースがほとんどですが、放置して痛みが長引くと、歩き方にクセがついてしまうことがあります。

ケーラー病になるとどうなるの?

  • ✔ 片足を引きずるように歩く/走りたがらない

  • ✔ 足の甲(内側中央あたり)を押すと痛がる

  • ✔ 土踏まずあたりが腫れる

  • ✔ 急に「靴が合わない」と言い始める

  • ✔ 親から見ると「なんとなく歩き方がおかしい」

 発症年齢は主に3〜8歳の男の子に多く、片足のみ発症するのが典型的です。

原因はなに?

ケーラー病の原因は明確にはわかっていませんが、成長期の血流不足と骨の未熟性が関係していると考えられています。

  • 舟状骨(足の甲の中心部)の血流が一時的に不足

  • 活発な運動・ジャンプなどで骨に負荷が集中

  • アーチ形成の途中での不安定な荷重

  • 急な体重増加や筋力のアンバランス

 簡単に言えば「成長途中の骨が、一時的に弱ってしまった状態」です。

どうやって対策するの?

ケーラー病のポイントは、「痛みのある時期は無理をさせず、足を守ること」。
治療というよりは「骨が回復するまでサポートする保存療法」が基本です。

✅ 舟状骨に圧がかからないようにインソールや足底板でサポート
✅ アーチを補う設計で、かばい歩きを防止
✅ 必要に応じて整形外科でレントゲン診断(確定には必須)
✅ 痛みが強い場合は一時的な運動制限やギプス固定が行われることも
✅ 回復後は歩き方のリセットや、筋バランスの再構築も重要

有痛性外脛骨

有痛性外脛骨(ゆうつうせいがいけいこつ)ってなに?

足の内くるぶしの下あたり(内側の土踏まずの上)に、ポコッと出っ張った骨のようなふくらみを感じたことはありませんか?
それが「外脛骨(がいけいこつ)」と呼ばれる、本来はない余分な骨です。

この骨があり、さらにそこに痛みや腫れが出る状態を「有痛性外脛骨(ゆうつうせいがいけいこつ)」といいます。

有痛性外脛骨になるとどうなるの?

  • ✔ 内くるぶしの下あたりが腫れて痛む

  • ✔ 押すとズキッとする

  • ✔ 歩いたり走ったりすると悪化する

  • ✔ 部活やスポーツをするときに足が気になる

  • ✔ 靴に当たって痛くなる(特に硬いスニーカー)

小中学生の運動量が増える時期に多く見られ、成長期の代表的な足の痛みの一つです。

原因はなに?

外脛骨は、生まれつき約10~15%の人にある過剰骨(余分な骨)です。
しかし、全員が痛むわけではありません。痛みが出るのは以下のような条件が重なったときです。

  • スポーツや運動による負担の増加

  • 偏平足やアーチの低下による引っ張り負荷

  • 靴の圧迫による刺激

  • 成長期に急に筋力バランスが崩れること

外脛骨は「後脛骨筋」という筋肉の腱が付着しているため、アーチの崩れが直接的に痛みを引き起こします。

どうやって対策するの?

有痛性外脛骨は、症状が出ている間の「負担の軽減」と「アーチの安定」がカギになります。

✅ アーチサポート付きインソールで足の構造を整える
✅ 靴と外脛骨のあたる部分にくり抜き加工を行う
✅ 成長期の子どもには過度な運動負荷を一時的に制限
✅ 後脛骨筋の柔軟性を高めるふくらはぎや足裏のストレッチ
✅ 痛みが強い場合は**整形外科で画像診断(レントゲン)**を

シャルコー関節

シャルコー関節(しゃるこーかんせつ)ってなに?

シャルコー関節とは、足の骨や関節が壊れていく進行性の変形性疾患です。
正式には「神経障害性関節症(Charcot joint)」といい、糖尿病などで感覚が鈍くなっている方の足に多く見られます。

足にダメージが繰り返されても痛みを感じにくいため、気づかないうちに関節が破壊されていくのが最大の問題です。

シャルコー関節になるとどうなるの?

  • ✔ 足が急に腫れる・熱をもつ(痛みは軽いか、まったくない)

  • ✔ 徐々にアーチが崩れ、足の形が変わってくる

  • ✔ 片足だけがブヨッと大きく、赤くなっている

  • ✔ 足底にタコ・ウオノメ・傷(潰瘍)ができている

  • ✔ 最終的に歩行が困難になり、壊疽(えそ)・切断リスクが高まることも

初期は「捻挫かな?」「ちょっと腫れているだけ?」と見逃されがちですが、進行は非常に早く、早期発見・早期対応が命運を分けます。

なぜシャルコー関節が起きるの?

以下のような状態にある方が、無自覚のまま足に繰り返しの外力を受けることで関節が破壊されていきます。

  • 糖尿病による末梢神経障害(感覚鈍麻)

  • 脊髄損傷・梅毒・アルコール依存などによる神経障害

  • 痛みを感じにくい状態で、歩行・運動を続けてしまう

  • 血流障害・免疫低下が重なり、治癒が追いつかない

 痛くないけど壊れていく。これが最大の特徴であり、非常に注意が必要です。

どうやって対策するの?

シャルコー関節は、絶対に早期発見・早期負荷除去がカギです。
進行度によっては足を守るための専門的な装具・靴・インソールが必要になります。

✅ 発赤・腫脹を見逃さず、整形外科 or 足病専門医へ早期受診
✅ インソール・装具による完全免荷(=壊れた関節を休ませる)
✅ 重症例ではギプス固定/トータルコンタクトキャスト(TCC)などを実施
✅ 回復後は足の変形に合わせたフルカスタムインソール+足部保護靴を使用
✅ **日常的な足のチェック(色・温度・タコ・傷)**と定期モニタリング

糖尿病

糖尿病(糖尿病性足病変)ってなに?

糖尿病になると、血糖値が高い状態が続き、血管や神経にダメージが蓄積していきます。
その影響が「足」に現れるのが、糖尿病性足病変(とうにょうびょうせいそくびょうへん)です。

これは、足の感覚が鈍くなったり、血流が悪くなったりして、傷やトラブルが起きやすく・治りにくくなる状態です。
ひどくなると、感染や壊疽(えそ)を起こして、足の切断に至るケースもあります。

どんな症状が出るの?

  • ✔ 靴ずれや小さな傷に気づかない(感覚が鈍っている)

  • ✔ 足の裏やかかとにタコやウオノメが繰り返しできる

  • ✔ 足の皮膚が乾燥しやすく、ひび割れや炎症が起きる

  • ✔ 冷え・むくみ・色の変化など、血流の異常サインがある

  • ✔ 歩き方が不安定でバランスが崩れている

これらは「ただの疲れ」や「靴のせい」と思われがちですが、糖尿病による初期サインであることも多いです。

なぜ足が危険なの?

糖尿病によって起きる足のトラブルは、3つの大きな要因によって悪化します:

  1. 神経障害(感覚が鈍る・痛みに気づかない)

  2. 血行障害(傷が治りにくい・冷えやすい)

  3. 免疫力低下(感染しやすく、重症化しやすい)

つまり、「気づかないうちに悪化してしまう」ことが最大のリスクです。

どうやって対策するの?

糖尿病による足のトラブルは、早期発見・早期対応・日常のケアで防ぐことができます。

✅ 足の状態チェック(感覚・色・タコ・傷)を習慣化
✅ 靴の中での圧迫を防ぐ専用インソールでタコ・魚の目を予防
✅ クッション性と通気性に優れた靴選び・フィッティング
✅ 保湿ケア・爪の管理・足浴などのセルフケア指導
✅ 必要があれば医療機関と連携し、足病変の早期介入へつなげます

特に「すでにタコがある」「感覚が鈍い」「靴ずれが治りにくい」方は注意が必要です。

リウマチ

リウマチによる足の痛み・変形ってなに?

関節リウマチは、関節に炎症が起きて破壊が進む自己免疫疾患です。
その症状は手指だけでなく、足にも強く現れやすく、早期から痛みや変形を引き起こすことが多くあります。

特に、足の指のつけ根(中足指節関節)や足首周辺の関節が腫れて痛み、次第に形が崩れていくのが特徴です。

リウマチの足になるとどうなるの?

  • ✔ 足の裏・指のつけ根がじんじんと痛む/腫れる

  • ✔ 歩くと関節が不安定でグラつく・崩れるような感覚

  • ✔ 中足骨が沈んでタコやウオノメが頻発する

  • ✔ 足の指が外反・脱臼・ハンマートゥ変形を起こす

  • ✔ 靴が合わなくなり、外反母趾や扁平足が進行する

 痛みだけでなく、「歩けなくなる不安」や「履ける靴がない」という悩みを訴える方が非常に多いのが特徴です。

なぜリウマチで足がこうなるの?

関節リウマチによって起こる足の変形は、以下のような関節構造の破壊と筋力のバランス崩壊が原因です。

  • 滑膜(かつまく)に炎症が起き、関節軟骨や骨が破壊される

  • 筋力低下や靭帯のゆるみによってアーチが崩れる

  • 重心が乱れ、特定の場所に過剰な荷重がかかる

  • 指の脱臼や骨変形が進行すると、靴選びが困難になる

このように、骨・靭帯・筋肉のすべてが影響を受けるため、足元のケアがとても重要になります。

どうやって対策するの?

リウマチの足は、「炎症を避けつつ、変形の進行を遅らせ、歩行機能を守る」という視点が必要です。

✅ 痛みのある部位を避け“圧分散型インソールの設計
✅ アーチと関節の位置を補正するオーダーメイドインソール
✅ 指の脱臼・変形に応じたくり抜き・支えパッドの調整
✅ 靴の内圧を避ける専用靴の選定サポート(幅広・深さ・素材)
✅ 関節リウマチの治療を受けている場合は、主治医と連携した対応

TEL: 080-1882-3837

〒810-0034  福岡県福岡市中央区笹丘1-36-28 サンケイコーポ田島2F

営業時間 月~土 9:30~21:00 (完全予約制)

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