足の悩み
※掲載している内容は一例であり、すべての方に 同じ効果が出るとは限りません。症状や足の状態には個人差がありますので、詳しくはご相談ください。
足底筋膜炎
足底筋膜炎(そくていきんまくえん)ってなに?
足の裏には、かかとから指のつけ根に向かって伸びている厚いスジ(筋膜)があります。これを「足底筋膜」といいます。
この筋膜は、歩くときにアーチを支えたり、地面からの衝撃を吸収する重要な役割をしています。
しかし、歩きすぎ・立ちっぱなし・アーチの崩れなどでこの筋膜が引っ張られ続けると、小さなキズができて炎症を起こすことがあります。
この状態を「足底筋膜炎」と呼びます。
足底筋膜炎になるとどうなるの?
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✔ 朝起きてすぐの一歩目が「ズキッ」と痛い
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✔ 長時間立っていた後にかかとが痛む
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✔ 歩きはじめは痛いが、慣れてくると少し楽になる
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✔ 足の裏を押すと特定の場所が鋭く痛む
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✔ 無理をすると痛みが長引く
特に40代以上・偏平足・長時間立つ仕事の方・ランナーに多い傾向があります。
原因はなに?
足底筋膜炎の主な原因は、足底筋膜への「繰り返しの負担」です。
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偏平足やアーチの崩れ
→ クッション機能が低下し、筋膜に引っ張り負荷がかかる -
硬い床での立ち仕事や運動
→ 足裏への衝撃がダイレクトにかかる -
靴底のすり減った靴や合っていない靴
→ 足が本来の動きができず、筋膜に負担 -
急激な体重増加・筋力低下
→ 足の支えが追いつかず、筋膜が耐えられなくなる -
どうやって対策するの?
足底筋膜炎は、「早期対処」+「根本改善」がカギです。
✅ アーチサポート付きのインソールで負担を分散
✅ 足底やふくらはぎのストレッチ
✅ 歩き方・姿勢の見直し
✅ 痛みが強い時期は冷却や安静も重要
✅ 痛みがひどい場合は整形外科で相談を
足底腱膜炎
足底腱膜炎(そくていけんまくえん)ってなに?
足の裏には「足底腱膜(そくていけんまく)」という、かかとから指のつけ根まで伸びている厚いスジのような組織があります。
この足底腱膜が、歩きすぎ・走りすぎ・加齢・偏平足などで傷つき、炎症を起こすことを「足底腱膜炎」といいます。
特に朝起きて最初の一歩が「ズキッ」と痛いというのが典型的な症状です。
足底腱膜炎になるとどうなるの?
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✔ 朝起きた直後、かかとが強く痛む
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✔ 歩いていると徐々に痛みが引くが、長時間歩くとまた痛くなる
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✔ 靴を変えてから痛くなった気がする
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✔ 片足をかばって歩くようになる
この症状は、長時間の立ち仕事をしている方・スポーツをする方・体重が増えた方などによく見られます。
原因はなに?
足底腱膜炎は、以下のような過負荷やアーチの崩れが主な原因です。
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偏平足やアーチの低下
→ 足底腱膜に常に引っぱり負荷がかかりやすくなる -
急な運動量の増加・ランニング
→ 特に硬い路面でのトレーニングが多いとリスク大 -
体重の増加・妊娠中
→ かかとにかかる負担が急増 -
合わない靴(クッション性のない靴・古い靴)
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どうやって対策するの?
足底腱膜炎は、放置すると慢性化しやすい疾患です。違和感を感じたら、早めの対策が重要です。
✅ アーチサポート付きのインソールで負担を分散
✅ ストレッチやタオルギャザーで足裏・ふくらはぎを柔らかく
✅ クッション性の高い靴を選ぶ
✅ 炎症が強い場合は、冷却(アイシング)や安静も大切
✅ 状態が長引く場合は医療機関へ
ケーラー病
ケーラー病(けーらーびょう)ってなに?
ケーラー病(Köhler病)は、子どもの足の甲の中央にある舟状骨(しゅうじょうこつ)という骨が、一時的に壊死してしまう病気です。
壊死といっても怖いものではなく、成長とともに自然に治るケースがほとんどですが、放置して痛みが長引くと、歩き方にクセがついてしまうことがあります。
ケーラー病になるとどうなるの?
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✔ 片足を引きずるように歩く/走りたがらない
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✔ 足の甲(内側中央あたり)を押すと痛がる
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✔ 土踏まずあたりが腫れる
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✔ 急に「靴が合わない」と言い始める
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✔ 親から見ると「なんとなく歩き方がおかしい」
発症年齢は主に3〜8歳の男の子に多く、片足のみ発症するのが典型的です。
原因はなに?
ケーラー病の原因は明確にはわかっていませんが、成長期の血流不足と骨の未熟性が関係していると考えられています。
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舟状骨(足の甲の中心部)の血流が一時的に不足
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活発な運動・ジャンプなどで骨に負荷が集中
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アーチ形成の途中での不安定な荷重
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急な体重増加や筋力のアンバランス
簡単に言えば「成長途中の骨が、一時的に弱ってしまった状態」です。
どうやって対策するの?
ケーラー病のポイントは、「痛みのある時期は無理をさせず、足を守ること」。
治療というよりは「骨が回復するまでサポートする保存療法」が基本です。
✅ 舟状骨に圧がかからないようにインソールや足底板でサポート
✅ アーチを補う設計で、かばい歩きを防止
✅ 必要に応じて整形外科でレントゲン診断(確定には必須)
✅ 痛みが強い場合は一時的な運動制限やギプス固定が行われることも
✅ 回復後は歩き方のリセットや、筋バランスの再構築も重要
セーバー病
セーバー病(セーバーびょう)ってなに?
セーバー病(Sever病)は、子どものかかとが痛くなる成長期特有の病気です。
正式には「踵骨骨端症(しょうこつこったんしょう)」といい、10歳前後の男の子に特に多く見られます。
これは「スポーツを頑張る子ども」にとって非常に多い足のトラブルで、踵(かかと)の骨が成長する途中で、アキレス腱からの強い引っ張りにより炎症が起きるのが原因です。
セーバー病になるとどうなるの?
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✔ かかとの後ろが痛い・腫れている
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✔ 運動中や直後に痛みが強くなる
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✔ スパイクや硬い靴で痛みが悪化する
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✔ 朝は平気でも、午後〜夕方にかけて痛がる
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✔ 痛い方の足をかばって、片足を引きずるような歩き方になる
放置すると長期化したり、姿勢や走り方にクセがついてしまうこともあります。
原因はなに?
セーバー病は、成長期のかかとの骨(踵骨)と、アキレス腱の付着部の間で“引っ張り合い”が起きることで炎症を引き起こします。
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成長期特有の骨の未熟さ+急激な体重増加
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ジャンプ・ダッシュなどの運動量が多い
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アキレス腱やふくらはぎの筋肉が硬い
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足のアーチが崩れていて衝撃が吸収できていない(扁平足・外反扁平足)
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硬いグラウンドや薄い靴底での練習が多い
成長が止まると自然に治ることが多いですが、それまでの痛み対策・負担軽減が非常に重要です。
どうやって対策するの?
セーバー病の対策は、「かかとにかかる負担を減らす+アキレス腱の柔軟性を高める」ことが基本です。
✅ 衝撃を吸収し、かかとの位置を安定させるインソール
✅ 扁平足やアーチの低下がある場合はアーチサポートを追加
✅ ふくらはぎ・アキレス腱のストレッチ指導(無理のない範囲)
✅ 一時的に運動量を減らし、回復を待つことも大切
✅ 靴選びの見直し(クッション性・ヒールの高さ)
踵骨棘
踵骨棘(しょうこつきょく)ってなに?
かかとの骨(踵骨・しょうこつ)の裏側に、トゲのような突起ができてしまう状態を「踵骨棘(しょうこつきょく)」といいます。
このトゲは、足裏の筋膜(足底筋膜)や腱が引っ張られ続けることで、骨が反応して少しずつ形成されていくものです。
特に「足底筋膜炎が長引いた結果」として見つかることが多いです。
踵骨棘になるとどうなるの?
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✔ 朝起きて立った瞬間、かかとに鋭い痛み
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✔ 歩くと「トゲが刺さるような痛み」が出る
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✔ 長く立っているとジンジンと痛む
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✔ 足底筋膜炎と似た症状が続くが、なかなか治らない
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✔ レントゲンでかかとに突起が見つかることも
「足底筋膜炎が治らないと思っていたら、実は踵骨棘だった」というケースも多く見られます。
原因はなに?
踵骨棘は、足底への慢性的なストレスや炎症が続いた結果として起こります。
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足底筋膜炎・アキレス腱炎の慢性化
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偏平足によるアーチ低下
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クッション性のない靴を履き続けた
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体重の増加や長時間の立ち仕事
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年齢による筋肉・腱の柔軟性低下
骨自体がトゲのように変化するため、自然に元通り消えることは少ないとされています。
どうやって対策するの?
踵骨棘そのものは「骨の変形」なので手術で取り除く方法もありますが、
まずは痛みを和らげて、再発を防ぐケアが基本になります。
✅ アーチサポートと衝撃吸収、幹部を除圧したインソール
✅ かかとにかかる負担を減らす歩き方・姿勢改善
✅ 足底筋膜・アキレス腱のストレッチで柔軟性を保つ
✅ 炎症があるときは冷却(アイシング)と休養
✅ 痛みがひどい場合は整形外科で相談を
アキレス腱炎
アキレス腱炎(あきれすけんえん)ってなに?
アキレス腱炎とは、ふくらはぎの筋肉とかかとの骨をつなぐアキレス腱に炎症が起きる状態です。
ジャンプや走る動きが多いスポーツのほか、硬い地面や合わない靴での歩行でも負担がかかります。
歩いたり走ったりすると、かかとの後ろやふくらはぎがズキズキする場合は注意が必要です。
アキレス腱炎になるとどうなるの?
✔ かかとの後ろ(アキレス腱あたり)が痛む
✔ 動き始めや歩き出しが特にツラい
✔ 腫れや熱っぽさを感じることもある
✔ 朝はこわばるが、動くと少しマシになることが多い
✔ 悪化するとアキレス腱が「ぶちっ」と切れることも…
原因はなに?
アキレス腱炎の主な原因は、「繰り返しの負荷」と「姿勢・歩き方のくせ」です。
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扁平足や回内足(足の内側に体重がかかりやすい)
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硬い靴底や、かかとを支えない靴
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体が硬い(特にふくらはぎの筋肉が縮んでいる)
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急に運動を始めた/運動量が増えた
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歩き方のバランスが崩れている
どうやって対策するの?
✅ インソールでかかとの傾き・負担を調整する、かかとに高さをつける
✅ ふくらはぎのストレッチを習慣にする
✅ 靴の見直し(クッション性・ホールド力)
✅ 痛みが続くなら、整形外科などで早めの診断を
捻挫
足首の捻挫(ねんざ)ってなに?
足首の捻挫とは、足首の関節がひねられて、靭帯(じんたい)を傷めてしまうケガです。
特に多いのが、足を内側にグネッとひねる「内反捻挫」です。
「よくあるケガ」と思われがちですが、処置を誤ると長く痛みが残ったり、再発しやすくなるので注意が必要です。
どんな症状が出るの?
✔ 足首の外側が腫れる・熱っぽい
✔ 歩くとズキズキする
✔ 青あざ(内出血)が出てくる
✔ 痛みがひいても「踏ん張ると不安定」な感覚が残る
✔ 何度も捻挫を繰り返す「クセ」になりやすい
原因は?
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段差・溝・階段などで足をひねる
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スポーツ中のジャンプや急な方向転換
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筋力不足・足首まわりの不安定さ
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靴のソールが厚すぎたり、足に合っていない
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扁平足や過回内(かかとの傾き)もリスク要因
どうやって対策するの?
✅ RICE処置(冷やす・安静・圧迫・挙上)をすぐに行う
✅ 捻挫後のリハビリ・筋力回復をサボらない
✅ インソールで足の傾き・不安定さを補正する