足の悩み
※掲載している内容は一例であり、すべての方 に同じ効果が出るとは限りません。症状や足の状態には個人差がありますので、詳しくはご相談ください。
O脚
O脚(内反膝)ってなに?
O脚とは、立ったときに両ひざが外に開いて、くっつかない状態のことをいいます。
ひざから下が「アルファベットの O」のように見えることから、この名前がついています。
特に女性や高齢者に多く、「見た目」だけでなく、足腰の痛みや歩き方のクセにつながることもあります。
O脚になるとどうなるの?
✔ ひざの外側に負担がかかりやすくなる
✔ 歩いていると足の外側が疲れやすい
✔ 靴の外側ばかりがすり減る
✔ 変形性膝関節症につながることも
✔ 骨盤が傾いて腰にも負担が出やすい
原因は?
O脚には、大きく分けて2つのタイプがあります。
生まれつきの骨格(構造的O脚)
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骨の形そのものにO脚傾向がある
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治療ではなくサポート(補整)が主な対応になる
筋肉バランスや歩き方によるO脚(機能的O脚)
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成長期の運動不足や姿勢のクセ
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足裏のアーチの崩れ(偏平足・開帳足)
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歩き方や立ち方で体重が外側に乗りやすい癖がある
対策・ケア方法は?
✅ インソールで重心バランスを調整する
→ 外側にかかっている荷重を内側へ補正することで、膝への負担が減らせます。
✅ 股関節や太もものストレッチ・筋トレ
→ O脚改善には、足の筋肉だけでなく「股関節の使い方」が重要です。
✅ 歩き方・立ち方の見直し
→ ガニ股気味・反張膝(ひざが反る)を改善することが重要
✅ 必要に応じて、整形外科・理学療法士・義肢装具士による評価を受ける
→ 骨格性かどうかの見極めが非常に重要です。
X脚
X脚(外反膝)ってなに?
X脚とは、立ったときに両ひざがくっつくのに、足首の内側が離れてしまう状態のことです。
脚全体が「アルファベットのX」のように見えることから、そう呼ばれています。
一見、見た目の問題のように思われがちですが、膝の内側・足首・股関節など全身に影響を及ぼすことがあります。
X脚になるとどうなるの?
✔ ひざの内側が痛くなる(歩行時や階段の上り下り)
✔ 足の内側に体重がかかりやすく、偏平足や浮指になりやすい
✔ 靴の内側ばかりすり減る
✔ 太ももが張りやすく、脚のシルエットが太く見える
✔ 成長期や女性に多く、将来的に膝への負担が蓄積する
原因は?
X脚には以下のような背景があります:
構造的なX脚
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骨格自体がX脚傾向にある(先天性 or 成長期に定着)
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膝の骨や関節の角度が変形している
機能的なX脚
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扁平足や開帳足など、足のアーチ崩れによる影響
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筋力バランスの崩れ(内ももが弱く、外側が強い)
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ガニ股歩き・膝が内に入る歩き方のクセ
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女性に多い「股関節の内旋+骨盤の傾き」
対策・ケア方法は?
✅ インソールで内側荷重を分散させる
→ 偏平足・過回内(内側に傾く足)にアプローチすることで、膝の角度に良い影響が出ます。
✅ 太もも〜股関節の筋力バランスを整える
→ お尻や内ももを鍛えるトレーニングが有効です。
✅ 正しい立ち方・歩き方を身につける
→ ひざが内に入りすぎないように意識する
✅ 必要であれば整形外科・理学療法士・義肢装具士の評価を受ける
オスグット
オスグッド病(オスグッド・シュラッター病)ってなに?
オスグッド病とは、成長期の子ども(特にスポーツをしている男子)に多く見られる、
膝のお皿の下がポコッと出て痛くなる症状です。
ジャンプやダッシュを繰り返すことで、太ももの筋肉(大腿四頭筋)が、脛の骨(脛骨)を引っ張ることで炎症が起こることが原因です。
オスグットになるとどうなるの?
✔ 膝のお皿の下がポコッと出て、押すと痛い
✔ 走る・ジャンプ・正座・階段などで痛みが出る
✔ 両脚とも痛くなる場合もある
✔ スポーツを休むと痛みは軽くなるが、再開すると再発する
原因はなに?
オスグッド病は、成長期における骨と筋肉のバランスの崩れが主な原因です。
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成長による骨の急な伸び
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太ももの筋肉が硬くなっている(ストレッチ不足)
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ジャンプやダッシュの多いスポーツ(サッカー、バスケなど)
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足のアライメント不良(扁平足・過回内)による負荷集中
どうやって対策するの?
✅ 運動の量と質をコントロールする
→ 痛みが強いときは無理をせず、練習量を調整します
✅ 大腿四頭筋・ハムストリングのストレッチ
→ 太ももの柔軟性を保つことが重要
✅ 足のアーチサポート(インソール)
→ 足元のバランスを整えて、膝への負担を軽減できます
✅ アイシングやサポーターによる局所ケア
鵞足炎
鵞足炎(がそくえん)ってなに?
鵞足炎とは、ひざの内側、少し下あたりに痛みが出る炎症です。
「鵞足(がそく)」とは、太ももから伸びる3つの筋肉の腱が、すねの骨に集まってつく部分の名前です。
その形がガチョウの足に似ていることから、こう呼ばれています。
ジャンプや階段、長時間の歩行などで、この部分が引っ張られて炎症が起きることで痛みが出ます。
鵞足炎になるとどうなるの?
✔ ひざの内側の少し下がチクチク・ズキズキ痛む
✔ 階段の昇り降りや、走ったあとに痛みが強くなる
✔ 押すとピンポイントで痛いところがある
✔ 朝よりも動いた後に痛みが増える
✔ 正座やしゃがみこみがつらくなることも
原因はなに?
鵞足炎の主な原因は、「繰り返されるストレスと筋肉のアンバランス」です。
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太ももの内側や後ろの筋肉が硬い/使いすぎている
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扁平足や回内足で、歩くとひざが内に入りやすい
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O脚や姿勢不良で、ひざの内側に体重がかかりやすい
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靴が合っていない or ソールがすり減っている
どうやって対策するの?
✅ インソールで足元の傾きを整える
→ 特に「過回内(内側に倒れる足)」を補正することで、鵞足へのストレスが軽減されます。
✅ 太もも・股関節のストレッチと安定性強化
→ ハムストリングや内転筋を緩めることが効果的です。
✅ 運動量の調整・フォームの見直し
→ ランニングフォームや着地方法に偏りがある場合は要注意
✅ 冷却・テーピング・サポーターによる一時的サポート
ジャンパー膝
ジャンパー膝(膝蓋腱炎)ってなに?
ジャンパー膝とは、膝のお皿の下あたりがズキズキ痛くなるスポーツ障害です。
正式には「膝蓋腱炎(しつがいけんえん)」と呼ばれ、ジャンプ動作や急な方向転換を繰り返す競技でよく見られます。
特に成長期のスポーツ少年(バスケ、バレー、サッカーなど)に多く、使いすぎによる膝の腱の炎症が主な原因です。
こんな症状が出ます
✔ 膝のお皿の下がズキンと痛む
✔ 押すとピンポイントで痛い場所がある
✔ ジャンプの着地や階段で特に痛い
✔ 初期は運動後だけだが、進行すると日常でも痛む
✔ 正座・しゃがみ込みで痛みが出ることも
原因はなに?
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ジャンプ・ダッシュの繰り返しで腱に負担が蓄積する
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成長期で骨の発達に筋肉が追いついていない
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太ももの前(大腿四頭筋)が硬い・使いすぎている
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扁平足や過回内足で着地時の衝撃吸収ができていない
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適正でない靴や、硬い地面でのトレーニング
どうやって対策するの?
✅ 太もも前の筋肉をストレッチする
→ 膝を伸ばす筋肉(大腿四頭筋)が硬いと腱が引っ張られ続けます
✅ インソールで着地衝撃と足の傾きを補正する
→ 足部のアーチや踵の倒れこみ(回内)を整えることで、膝への負担を軽減できます
✅ 練習量・強度をコントロールする
→ 痛みがある時は一時的に運動制限も必要です
✅ テーピングやジャンパーズバンドでのサポート
→ 膝蓋腱への直接ストレスを一時的に減らします
腰痛
腰痛(ようつう)ってなに?
腰痛とは、腰のまわりに感じる痛みやだるさ、重さ、不快感のことをまとめた言い方です。
日本人の約8割が一生に一度は経験すると言われており、現代人にとって非常に身近な不調です。
ただし、その原因は姿勢・筋肉の使い方・足元のバランスなど、日常生活のクセに隠れていることも多くあります。
腰痛が起こるとどうなるの?
✔ 長時間座っていると腰がだるくなる
✔ 朝起きたときに腰が重い
✔ 立ちっぱなしや歩いた後に痛みが出る
✔ 靴のすり減り方に左右差がある
✔ 足を組んだり反らしたりすると痛みが強くなる
原因はさまざまです
姿勢や筋肉バランスによる腰痛(機能性腰痛)
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猫背・反り腰・骨盤の傾き
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体幹やお尻まわりの筋力不足
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足裏のアーチの崩れ(扁平足・浮指など)
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歩き方や立ち方に左右差がある
構造的な問題による腰痛
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椎間板ヘルニア
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腰椎分離症・すべり症
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脊柱管狭窄症(高齢者に多い)
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坐骨神経痛をともなう神経性腰痛
※重度の腰痛やしびれを伴う場合は、まず整形外科の受診をおすすめします。
足元からくる腰痛も多い?
実は「足のゆがみ」や「歩行時の重心のズレ」が腰痛につながっているケースは非常に多くあります。
たとえば…
🔸 扁平足 → 膝が内に入り、骨盤が前傾して腰が反る
🔸 外反母趾 → 足の指が使えず、体幹に頼った歩き方に
🔸 足長差 → 片方の骨盤だけが上がり、常に傾いた姿勢になる
こういった「小さなズレの積み重ね」が、腰の筋肉や関節に負担をかけるのです。
対策・改善方法は?
✅ 歩行時のバランスを整えるインソール
→ 土台の足元から重心を安定させ、腰への負担を軽減
✅ 正しい姿勢・立ち方の見直し
→ 骨盤の前傾・後傾や左右差を意識することが大切
✅ 股関節・体幹・お尻のストレッチ&筋力トレーニング
→ 腰にばかり頼らず、全身で支える力をつける
✅ 必要に応じて、整形外科や理学療法士の評価を受ける